利用目的
本サイトで提供する「空売り適性分析(SALINAS : Short Aptitude Laconic INdividual Analysis System)」は、ある銘柄について「空売り適性がテクニカル的な観点でどの程度あるか」を客観的に表したものです。
空売りはShortと言われることからも分かるように、基本的に短期勝負になります。そのため、売り銘柄の選択は、買い銘柄の選択以上に重い意味を持つと言えるかもしれません。一方、裏を返せば、短期勝負ということは、テクニカル的な過熱感やネガティブな材料で一時的に調整されるタイミングを掴むことさえできれば、成功率を高めやすい手法ということになります。
個人投資家が「空売りは難しい」と思っている背景には、「空売りは短期勝負であるがゆえにスピード感が求められる」ことがあるのではないでしょうか。空売りは下図のようなプロセスで進むことが多いのですが、大きく分けるとエントリーするまでの「銘柄選定フェーズ」と、エントリーしてからの「取引フェーズ」から構成されます。
銘柄選定フェーズにおいては、「感度良く情報を入手し、その情報を評価して、空売りに値する銘柄かどうか勝算を見極めるる」というエントリーに至るプロセスを、プロの投資家から極力後れを取らずに行わなければなりません。空売り適性分析は、空売りプロセスの中で最も時間との闘いになる銘柄選定に掛かる時間や労力を極小化し、効率的な空売り候補銘柄選定をサポートするために提供するものです。

特徴
「空売り適性分析(SALINAS)」には以下のような特徴があります。
- 客観的な評価
客観的な評価テクニカル指標のうち、株価下落を示唆する力が強い指標を抽出し、独自のアルゴリズムで空売り適性を客観的に評価していますので、わかりやすいアウトプットとなっています。
- 地合も考慮
個別銘柄の空売り適性評価を目的とした分析ですが、分析プロセスに市場全体(日経平均)の地合も組み込んでいます。銘柄によって強弱はありますが、個別銘柄と市場全体の動きは連動しています。地合の状況を加味することで、個別銘柄の空売り適性の精度を高めています。
- 多面的な分析
総合的な適性評価(%)に加え、地合・個別銘柄・過熱感・トレンドの各項目についての評価を提供しています。特に、逆張り(過熱感)および順張り(トレンド)の両要素を含んでいますので、投資スタイルに応じた投資判断に活用いただけます。
- アップデートによる精度向上
各指標と実際の株価の動きをトレースして関係性(相関)を分析した上で、その関係の強さをウェイト付けして評価に加味しています。関係性(相関)は実際の株価データを用いて、定期的にアップデートしていますので、精度の維持向上が実現できます。
評価対象銘柄
空売りを行うことが目的ですので、原則として以下の条件に合致する銘柄を前提として採り上げています。但し、条件に合致しない場合でも空売りに比較的適していると判断した銘柄についてはご紹介します。
●東証プライム銘柄(場合によっては東証スタンダード銘柄・東証グロース銘柄も採り上げます)
●貸借銘柄(場合によっては制度信用銘柄も採り上げます)
●平均出来高が概ね10万株以上(出来高が少ない銘柄にはウォーニングを付しておきます)
●ネガティブ情報を発表した銘柄
ネガティブ情報というのは、株価にネガティブなインパクトが生じると考えられる情報を指しますので、業績のみならず製品の品質や自然災害の発生など、企業のマネジメント全般に関わる情報を含みます。
一方で、ポジティブ情報により株価が一時的に急騰し異常な高値を付ける銘柄があります。いわゆる「吹き上げ」という状態で、その後株価は下落する可能性が高いのですが、ネガティブ情報に基づいておらず、また極めて短いスパンで調整される可能性も高いので、原則として(ルーティンの)分析対象には含めません。
アウトプット(サンプル)
以下の空売り適性分析(SALINAS)を銘柄毎にPDF形式のシートでご提供します。有料会員の方のみ、記事内から何度でもダウンロードしてご利用いただけます。
プライベートファイル - アクセス禁止シートの見方
空売り適性:
当該銘柄について総合的な空売り適性度を0~100%で評価しています。数値が大きいほど、テクニカル的には空売りに適性がある銘柄だということを示しています。
地合(補正後):
当該銘柄についての、市場全体の地合に基づく空売り適性レベルを示しています。市場全体が過熱していれば、当該銘柄自体の過熱感は小さくても、地合に連動して下落する可能性があると考えます。
個別銘柄:
地合要因を除いた当該銘柄の個別状況を踏まえた空売り適性レベルを示しています。地合に左右されず、当該銘柄自体の株価下落の可能性を示唆しています。
過熱感:
当該銘柄の過熱感に基づく空売り適性レベルを示しています。逆張りでの空売り判断をするための参考としていただけます。
トレンド:
当該銘柄のトレンドに基づく空売り適性レベルを示しています。順張りでの空売り判断をするための参考としていただけます。
売りシグナル判定基準:
各テクニカル指標項目について、売りシグナルと判定する目安を示しています。本分析においては、単純に記載の判定基準だけで評価しているのではなく、一部項目については複合的な基準で評価を行っています。
逆・順:
その指標が逆張り(オシレータ系)なのか、順張り(トレンド系)なのかについて、一般的な分類を表示しています。なお、指標によっては両方の要素を持つものもありますので、目安として捉えて下さい。
シグナル:
本分析において空売り適性要素として積み上げる売りシグナルが付いた指標は★を記載しています。
利用上のご注意
「空売り適性分析(SALINAS)」は主にテクニカル面から、その時点の状況を客観的に分析したものであり、分析時点以降の株価の騰落を予測するものではありません。投資の最終判断を利用者ご自身で行っていただく際に、実際の株価の動きやファンダメンタルズ分析、その他情報を組み合わせて将来の値動きを予測するためのサポート資料としてご利用下さい。
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