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主な指標の説明

「空売り適性分析(SALINAS)」では多くのテクニカル指標を組み合わせて用いています。各指標の概要や売りシグナルの考え方を簡単に説明します。より詳細な内容についてはWeb上に多くの説明記事がありますので、それらを参照下さい。

1. 線形回帰トレンド

上下を繰り返す株価の動きを見ているだけでは、方向性が掴みづらいことがあります。そこで、株価の変化を最もよく表すような直線(一次関数)を中心線として引くことで、トレンド(相場の方向性)を可視化したのが線形回帰トレンドです。さらに、その中心線から上下に標準誤差(≒標準偏差)を加減した直線を数本加えることで、株価の変動幅や過熱感も可視化されます。

「空売り適性分析(SALINAS)」では、中心線と±2標準誤差(±2σ)の3本の直線から構成される線形回帰でトレンド(下落・横這い・上昇)を確認します。直線の向きが右肩下がりであったり、株価が中心線を下抜いて下半分(マイナス部分)で推移したりしている時は、相場は下落トレンドであると判断します。空売りを行う場合は、下落トレンドの銘柄を対象とするのが鉄則です。

また、標準誤差を加減した線は、抵抗線や支持線としての判断材料として活用することが可能です。統計学的に株価が中心線から±2σの範囲にある確率は約95%です。従って、株価が±2σの直線にタッチすると、それをさらに突き抜けていくよりも反転する可能性の方が高いと考えます。株価が上昇を続けて+2σあたりに到達すれば、トレンド転換(調整)の可能性があるので空売りのチャンスを窺っておくのが良いでしょう。

2. ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンドとは、トレンドの強弱を分析する指標ですが、順張りだけではなく逆張りの分析でも使える指標として人気があります。線形回帰トレンドが統計的に算出された一次関数(直線)を中心線としたのに対し、ボリンジャーバンドは移動平均線を中心とします。その移動平均線から上下に標準偏差(≒標準誤差)を加えて表される指標で、線形回帰トレンドと根本的な考え方はよく似ています。

「空売り適性分析(SALINAS)」では、移動平均線と±2標準偏差(±2σ)の3本の線からトレンドを確認します。また、線形回帰トレンド同様に、標準偏差を加減した線は、抵抗線や支持線としての判断材料として活用することが可能です。統計学的に株価が移動平均線から±2σの範囲にある確率は約95%です。つまり、株価がボリンジャーバンド「+2σ」を越えることや「-2σ」を下回ることは5%程度しか起こりません。これらを踏まえると、ボリンジャーバンド±2σは下値支持線・上値抵抗線として働き、「+2σ」を超えると買われ過ぎで「売りシグナル」、「-2σ」を下回ると売られ過ぎで「買いシグナル」とみなされます。

「SALINAS」では、一般的な10日間および25日間の移動平均線を基準として算出された2種類のボリンジャーバンドを用いています。

3. %Rオシレータ

%Rオシレータは、過熱感を判断するために用いられるもので、一定期間の最高値と最安値の間で価格がどこに位置するかを表す指標です。%Rオシレータは0~100%の値をとり、株価が上昇傾向の場合は「0%」に近づき、下落傾向の場合は「100%」に近づきます。一般的に、%Rオシレータが20%以下の時は買われ過ぎで「売りシグナル」、%Rオシレータが80%以上の時は買われ過ぎで「買いシグナル」とみなされます。

対象期間を変えると結果が変わりやすい点には注意が必要です。「SALINAS」では、一般的な20日間を対象として算出された指標を用いています。

4. 移動平均乖離率

移動平均乖離率は、株価が移動平均線からどれだけ離れているかを示す指標です。株価が移動平均線上にあれば乖離率「0%」、株価が移動平均線より上方に離れていくと乖離率はプラス、下方に離れていくと乖離率はマイナスになります。

株価には移動平均線に近づきやすいという性質がありますので、乖離率は大きくなると買われ過ぎの状態となるため、株価が下がる可能性が高まります。銘柄や指数によって特性が異なるため、乖離率が何%になったら買われ過ぎか、という明確な基準はありませんが、一般的には+10%を上回ってくると買われ過ぎで「売りシグナル」、-10%を下回ってくると売られ過ぎで「買いシグナル」とみなされます。

「SALINAS」では、一般的な25日間を対象として算出された指標を用いています。

5. サイコロジカルライン

「サイコロジカル」とは「心理的」という意味で、投資家の市場心理を売買判断の拠り所とするための指標です。株価の上昇あるいは下落が続くと、投資家は「そろそろ反転するかもしれない」と考えがちです。実際にそうした心理は市場に反映されることが多くあります。

サイコロジカルライン(サイコロ)は、そうした投資家心理を指標化したもので「一定期間の中で株価が上昇した日数の比率」というシンプルな計算で求められます。

一般的には比率が75%以上になると買われ過ぎで「売りシグナル」、25%以下は売られ過ぎで「買いシグナル」とみなされます。

「SALINAS」では、一般的な12日間を対象として算出された指標を用いています。

6. RSI(相対力指数)

RSIは、過熱感を判断するために用いられるもので、一定期間で合算した株価変動幅の中で値上がり幅が占める割合を示す指標です。RSIは0~100%の値をとり、株価が上昇傾向の場合は50%以上で推移、下落傾向の場合は50%以下で推移します。

一般的にRSIが70~80%を超えたら買われ過ぎで「売りシグナル」、20~30%を下回ったら売られ過ぎで「買いシグナル」とみなされます。

但し、非常に強力なトレンドにおいては、買われ過ぎでもさらに上昇したり、売られ過ぎでもさらに売られたりする「ダイバージェンス現象」が発生することがあるので、注意が必要です。

「SALINAS」では、一般的な14日間を対象として算出された指標を用いています。

7. 騰落レシオ

騰落レシオは、過熱感を判断するために用いられるもので、一定期間の値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の比率を示す指標です。値上がり銘柄数と値下がり銘柄数が同じだと騰落レシオは100%、値上がり銘柄の方が多くなると100%より大きく、値下がり銘柄の方が多くなると100%より小さくなります。

一般的に騰落レシオが120%を超えると買われ過ぎで「売りシグナル」、70~80%を下回ると売られ過ぎで「買いシグナル」とみなされます。

「SALINAS」では、一般的な東証一部全銘柄を対象として25日間で算出された「25日騰落レシオ」を用いています。

8. 空売り比率

空売り比率は、東証全体(株式・ETF・REIT・新株予約権証券)の1日の売り注文全体の売買代金に占める、空売り(信用売り)の売買代金の割を示す指標です。

通常、信用売りの売買高は、株価が上昇傾向の場合は減り、下落傾向の場合は増えるため、株価と空売り比率は逆相関になることが多くなります。

また、空売り比率が大きいということは、将来の買戻しも増えることを意味しますので、相場が上昇しやすいことを意味します。

9. 恐怖指数(日経VI)

恐怖指数は、オプション取引のボラティリティから算出される指数です。相場が不安定になり暴落が予想される時などに数値が大きくなることから、恐怖指数と呼ばれます。

シカゴオプション取引所(CBOE)でのS&P500のオプション取引のボラティリティ(変動率)から算出されるVIX指数(Volatility Index)が有名ですが、その日経平均版が日経VI指数で、大阪証券取引所での日経平均の先物及びオプション取引のボラティリティから算出されます。同様に、EURO STOXX50(欧州を代表する50銘柄の株価指数)のオプション取引のボラティリティから算出されるVSTOXX指数が欧州版の恐怖指数です。

通常10から20の間で安定的に推移しますが、相場の先行きに不安が生じてくると20を越え、さらに危険な状況になると30を超えてくると言われます。

10. 信用評価損益率

信用評価損益率は、信用取引全体の損益状況を示す指標のことで、正式には「三市場信用買い残の評価損益率」と呼ばれます。「信用買いをしている人が、平均してどのくらいの損益を抱えているのか」を見るための指標です。

信用取引を行っている場合、投資家は評価益が出ると比較的早く利益確定をする一方、評価損が発生しても回復を期待しすぐには損切りしないものです。そのため、信用評価損益率はマイナスの値をとることが一般的で、信用評価損益率は0~20%の範囲で推移することが多くなります。

0%近くであれば損失を出している投資家が少ないので、株式市場としては天井が近い可能性があると判断します。逆に、評価損益率が10%を下回ると、投資家に追証が発生し株価下落が加速、さらに-15~-20%まで悪化すると底入れの可能性が高いとみなされます。

比較的信頼性の高い指標と言われていますが、市場環境によっては-20%で下げ止まらないこともありますので、数値だけで機械的に判断をするのは危険かもしれません。

11. ヒストリカルベータ

ベータ(β)は、個別銘柄と市場の収益連動性を示す指標です。ベンチマーク(市場全体)の価格変動に対し、ある銘柄の価格がどの程度敏感に反応するかを意味しており「市場感応度」とも呼ばれます。

過去の一定期間のデータをもとに算出されたベータが「ヒストリカルベータ」です。例えば、TOPIX(市場全体)が1%上昇した時に2%上昇する銘柄はベータが2.0、1%上昇した時に0.5%しか上昇しない銘柄のベータは0.5ということになります。ベータ値が大きいほど値動きも激しくなります。

「SALINAS」では、東証一部全銘柄をベンチマークに過去60週で算出したヒストリカルベータを用いています。

12. MFI

MFI(マネーフローインデックス)は、資金が買い・売りどちらの方向に流れているのかを、株価と出来高から算出する指標です。MFIは0~100%の値をとります。

一般的に、MFIが80%以上だと買われ過ぎで「売りシグナル」、20%以下なら売られ過ぎで「買いシグナル」とみなされます。

出来高を考慮しているため比較的信頼性がありますが、RSI同様、非常に強力なトレンドにおいては、買われ過ぎでもさらに上昇したり、売られ過ぎでもさらに売られたりする「ダイバージェンス現象」が発生することがあるので、注意が必要です。

13. ストキャスティクス

ストキャスティクスは、過熱感を判断するために用いられるもので、振幅や値幅を用いて算出される指標です。一定期間における高値・安値に対して、直近終値がどの水準に位置するかを数値化したもので、0~100%の値をとります。

ストキャスティクスが80%以上だと買われ過ぎで「売りシグナル」、20%以下だと売られ過ぎで「買いシグナル」とみされます。

また、ストキャスティクスは3本のライン(%K・%D・Slow%D)で構成され、%Kと%Dを使うファスト・ストキャスティクスと、%DとSlow%Dを使うスローストキャスティクスの2種類があります。

上記の数値による高安判断に加え、%Kが%Dを上から下に抜いている場合(ファスト・ストキャスティクス)、あるいは%DがSlow%Dを上から下に抜いている場合(スロー・ストキャスティクス)は、売りシグナルとされます。

「SALINAS」では、一般的な9日間を対象として算出された指標を用いています。

14. ボリュームレシオ

ボリュームレシオは、過熱感を判断するために用いられるもので、出来高の変化が株価に先行する傾向がある性質を活かした指標です。株価が上昇株価が上昇した日の出来高と下落した日の出来高の比率から株価の「売られ過ぎ」「買われ過ぎ」を判断するものです。

ボリュームレシオには2種類あり、ボリュームレシオ①は一定期間内の「株価が上昇した日の出来高」と「株価が下降した日の出来高」の割合を表し0%~上限なしの値をとり、ボリュームレシオ②は一定期間内の「株価が上昇した日の出来高」と「全体の出来高合計」の割合を表し0~100の値をとります。

ボリュームレシオ①が70%以下は売られ過ぎで「買いシグナル」、450%以上h買われ過ぎで「売りシグナル」とみなされます。

また、ボリュームレシオ②では、30%以下が売られ過ぎで「買いシグナル」、70%以上が買われ過ぎで「売りシグナル」とみなされます。

「SALINAS」では、一般的な25日間を対象として算出された指標を用いています。

15. 信用残/売買高レシオ

信用残/売買高レシオは、信用取引の残高を消化するために非地ようなエネルギーを示す指標で、信用取引の買い残高(株数)と売り残高(株数)の差を、一日の平均売買高で割って算出されます。

この数字が大きいと、信用買い残が大きく、将来の売り圧力になり株価下落の可能性が大きいことを示しています。逆に、マイナスになっている場合は、売り残が重く、将来の買い戻し圧力が大きいため、株価上昇に繋がる可能性があります。

なお、通常は過去25営業日の平均売買高を用いて算出しますが、25営業日で最も売買高の多かった2日分と、最も少なかった2日分は除いて計算します。

16. 逆日歩

逆日歩(ぎゃくひぶ)は、信用売り残高が信用買い残高を上回り、株式の貸し方である証券金融会社が、貸し出せる株の不足を補うために、機関投資家などから株を借りる際の調達費用として発生します。最終的には信用取引の売り方が負担しますが、事前に想定できないコストです。逆日歩が発生している場合は、株価が下落する可能性も想定されます。

「SALINAS」では、逆日歩が発生中あるいは追加申込みにより貸株超過状態が解消された銘柄を拾っています。

17. MACD

MACD(マックディー)は、「Moving Average Convergence Divergence(移動平均収束拡散)」の略で、トレンド系とオシレーター系両方の特性をもったテクニカル指標です。

移動平均線と比べてダマシが比較的少なく、わかりやすい指標のため、個人投資家の間で人気があります。

2本の指数平滑移動平均線(過去の株価よりも直近の株価のウェイトを高めた移動平均線)の差がMACDであり、その移動平均(通常9日間)を「MACDシグナル」といいます。また、MACDとシグナルとの差をMACDオシレーターといいます。

MACDは株価が上昇傾向の場合はプラス圏内で、下落傾向の場合はマイナス圏内で推移しますので、傾きから相場のトレンドを掴むことも可能です。またMACDが相場の流れと逆行した場合は、天井や底値になることが多いようです。

MACDがシグナルを下から上抜いたり、シグナル上で反発したりした場合は「買いシグナル」、MACDがシグナルを上から下抜いたり、シグナル上で反落し足りした場合は「売りシグナル」とみなされます。

18. RCI(順位相関指数)

RCIは株価そのものではなく、日付と株価に順位を付けて「相関関係」を算出する、相場の上がり始めや下がり始めといった変化の時期とタイミングを把握するための指標です。一定期間において、株価の終値に上昇順位をつけて、その期間の日数との相関関係を指数化するもので、-100%~100%の値をとります。株価に対してRCIは大きく反応しやすく、反応するタイミングも早いと言われています。

株価が上昇し続けると「100%」に近づき高値圏に、下降し続けると「-100%」に近づき安値圏と判断します。一般的に、底打ちしてから-80%を超えてきたら「買いシグナル」、天井を打ってから80%を下回ったら「売りシグナル」と言われています。

「SALINAS」では、一般的な9日間を対象として算出された指標を用いています。

19. モメンタム

モメンタムは、相場の勢いと方向性を判断するテクニカル指標です。株価が上昇傾向の場合には、過去の株価より現在の株価の方が高くなるため、モメンタムはプラスの数値となり、下落傾向の場合はマイナスの数値になります。数値の大きさと正負の符号によって勢いと方向を掴むことができます。

モメンタムがマイナス圏(ゼロ以下)からプラス圏(ゼロ以上)に上抜ければ、勢いはあるので「買いシグナル」、逆にプラス圏(ゼロ以上)からマイナス圏(ゼロ以下)に割り込むと勢いがなくなっており「売りシグナル」とみなされます。

「SALINAS」では、一般的な10日間を対象として算出された指標を用いています。

20. ROC

モメンタムは株価の実数値を用いて値幅と方向性を確認するものですが、銘柄によって株価水準がまちまちであり横比較しづらいというデメリットがあります。ROCはモメンタムを比率化したもので、銘柄感の比較や相対的なポジションが把握しやすくなっています。

一般的に、ROC100%が強弱の分岐点と言われていますのでROCが100%を上回れば上昇基調、100%を下回れば下落基調と考えます。つまり、ROCが100%以上の状態から100%を下回ってきたタイミングが「売りシグナル」とみなされます。

「SALINAS」では、一般的な10日間を対象として算出された指標を用いています。

21. DMI

DMI(Directional Movement Index)とは、トレンドの強さや大きさを確認するものです。一方向に偏ったトレンドにおいてはRSIが機能しないという欠点を補うための指標として、RSIと同じ研究者が開発したものです。トレンド系の指標ではありますが、オシレータ系の指標として活用することも可能です。

終値比較は行わず、当日の高値・安値と前日の高値・安値を使って相場の強さを把握し、株価のボラティリティ(変動幅)からトレンドを見極めます。「SALINAS」では上昇トレンドの可能性を確認する+DIと、下落トレンドの可能性を確認する-DIという2本のラインを用いて分析します。+DIが-DIを下から上に上抜いたら「買いシグナル」、逆に+DIが-DIを上から下に下抜いたら「売りシグナル」とみなされます。

「SALINAS」では、一般的な14日間を対象として算出された指標を用いています。

22. 移動平均線

移動平均線は最も一般的なテクニカル指標です。日々の株価を例えばローソク足で見ると、上下にジグザクした動きになりますので、株価トレンドや転換点を直感的に把握するのが難しいと言えます。そこで、ある一定期間の株価の平均を求めて、その平均値の動きをラインで表したのが移動平均線です。

実際の株価の動きと比べ、滑らかに表示されますので、トレンドや強さを把握しやすくなります。また、移動平均と現在の株価の関係(乖離率)を見ることで、過熱感を確認することもできます。但し、実際の株価の動きとの間にタイムラグが生じることには注意が必要です。

平均を求める期間は短期(例えば日足5日間)から長期(例えば週足26週)までさまざまな種類があります。「SALINAS」では、空売り判断に適していると考えられる25日間を対象として算出された指標を用いています。

23. 一目均衡表

一目均衡表は数あるテクニカル指標の中でも珍しく日本で開発された分析手法のひとつです。ローソク足と5本の補助線、さらに「雲」と呼ばれる帯(面)を使った分析のため、他の指標と比べると複雑そうに見えるかもしれません。しかし、分析のポイントさえマスターすれば、今後の株価を予測できるシンプルかつ有用な分析手法です。実際、日本のみならず海外にも多くの利用者がいます。

詳細な説明は割愛しますが、基準線・転換線・先行スパン1・先行スパン2・遅行スパンという5本のラインと、ローソク足を1つのチャートに合成します。2本の先行スパンの間が「雲」となり、ローソク足と雲の関係でトレンドを見極めます。

「SALINAS」では一目均衡表で短期的な売りシグナルとしての「三役逆転」の発生有無を利用しています。三役逆転とは、次の3つの状況が揃っていることを指します。
(1)転換線が基準線を下抜く(=基準線が転換線を上抜く)
(2)遅行スパンがローソク足(株価)を下抜く
(3)ローソク足(株価)が雲を下抜く

24. パラボリック

パラボリックとは、トレンドを確認するためのテクニカル指標で、RSIやDMIと同じ研究者によって開発されました。パラボリックとは放物線のことで、分析で用いられるSAR(ストップアンドリバース)というラインが放物線状になることから名付けられました。SARと株価の関係からトレンド転換点を把握し、SARの傾きが株価の動きの勢いを表します。株価が上昇トレンドの場合はSARが株価の上に位置し、株価が下落トレンドの場合はSARは株価の下に位置します。

株価とSARが交差したポイントがトレンド転換点とみなされます。SARがローソク足の下から上に抜けることを「陰転」とよび「売りシグナル」と捉えます。「SALINAS」ではパラボリックにおける「陰転」の発生有無を利用しています。

25. 新値3本足

高値更新(新高値)と安値更新(新安値)が出た時だけチャートを加えていくもので、時間の要素を含めないのが特徴のテクニカル分析手法です。高値を更新したときに陽線(白)、安値を更新したときに陰線(黒)の線を加え、直近3本の陽線を下回って引けるか、陰線を上回って引けるまでは、陰転・陽転となるラインは加えないのが「新値3本足」という手法です。陰転が売りシグナルとみなされます。場合によっては直近3本ではなく、5本や10本を用いて、より大きなトレンドを把握することもあります。

「SALINAS」では、新値3本足における「陰転」の発生有無を利用しています。